
専業主婦の期間を経てパートにチャレンジするには、自分に合った条件を把握しておくことが大切です。手当たり次第にパート先を探してしまうと、働き始めてから家庭との両立が難しいことに気付くなど、トラブルに発展しかねません。そこで今回は、おすすめの職種やパート選びの条件について解説します。パートを始める前に知っておきたいポイントや、家庭との両立のコツもまとめました。仕事復帰をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
パートの働き方や時間の柔軟性について
パートの仕事では、専門職など一部を除き、比較的難易度の低い業務を担当できます。募集要項が「未経験OK」となっている求人も多く、初めての職種やブランクがある場合でも採用されやすいのが魅力です。業務内容に不安がある方は、未経験でも可能な仕事を選ぶと良いでしょう。
また、勤務日や時間帯など、自分の希望に沿ったシフトを組みやすいところもポイントです。家庭とのバランスを考えて仕事復帰を目指せます。
勤務場所や通勤距離
勤務場所や通勤距離は、家事・育児と仕事の両立に大きく関わります。自宅や子どもの保育園・幼稚園などに近い職場なら、通勤が負担になりにくく、効率的に働けるでしょう。
一方、仕事復帰後にパートからのキャリアアップを目指すなら、選択肢を広げるために、自宅から距離のある職場も視野に入れたほうがベターです。通勤距離が長い場合は、車やバス、電車などでの通いやすさがポイントになります。
家族の協力体制
パートとして働くには、家族の協力が欠かせません。パートを始める前に、家事や育児の分担を考え、どのような仕事なら安心して働けるかを話し合い、家族も自分も納得できる方法を見つけましょう。家族同士でコミュニケーションを取り協力し合うことで、パートを始めた後の生活リズムもスムーズに築けます。
仕事内容や通勤距離
パート選びの条件として、やはり仕事内容は重要です。まずは、自分がどのような仕事をしたいか考えましょう。経験のない分野にチャレンジしたいなら「未経験可」の仕事が安心です。ブランクがある場合も、復帰しやすいでしょう。
また通勤の面では、自宅だけでなく、子どもの預け先との位置関係も重要です。効率を重視して職場を選ぶのもひとつの手です。また、通いやすさを考慮しながら通勤距離を広げれば、将来ステップアップを目指したい場合でも、条件に合った仕事が選びやすくなります。
パートのシフトや時間帯の調整しやすさ
シフトを考える際は、まず週に何日出勤できるか、勤務時間はどのくらい確保できるかなど、実際の働き方をイメージしてみましょう。その後、土日や祝日もシフトを入れられるかといった点も具体的に掘り下げて考えます。最後に、どうしても仕事を入れられない曜日や、逆に融通の利く時間帯などを整理しましょう。自分に適したシフトを明確にしておけば、求人探しや面接時に役立ちます。
また、家族の予定に柔軟に対応できるかが重要です。保育園・幼稚園や学校の行事、通院などに対応できるよう、シフト変更や急な休みに対する融通が利きやすいかを確認しておきましょう。
給与
どのくらい稼ぎたいかはもちろんのこと、所得税や保険料との兼ね合いも意識しておきましょう。たとえば、給与収入が103万円以下の場合、所得税がかかりません。一方、勤務先が51人以上の規模だった場合、年収が106万円を超えると社会保険料の負担が発生します。
パート選びの際は、上記で挙げた年収103万円・106万円の“壁”を意識することになるでしょう。なお、妻の年収が103万円を超えた場合、夫は配偶者控除を受けられなくなります。ただし、一定の年収範囲内であれば配偶者特別控除が適用されるため、夫婦でよく話し合うことが大切です。
事務職
事務職のパートは、デスクワークが主な仕事となります。体力的な負担が少なく、高度なスキルや知識が求められないため、未経験でも始めやすい職種です。
業務例としては、簡単な書類作成やファイリング、データや書類の整理などが挙げられます。また、電話や来客対応を任せられることもあるかもしれません。文書作成などのPCスキルがあれば、よりスムーズに仕事復帰できるでしょう。
スーパーなどの販売員
日常的に利用することのあるスーパーやコンビニの販売員は、身近な職種であり、働き方をイメージしやすいでしょう。業務内容は、レジ打ちや接客、品出しのほか、棚卸しや調理など、多岐にわたります。
スーパーの規模によっては、品出しやレジ打ちなど、業務内容ごとに求人募集していることもあり、希望の職種を選びやすいでしょう。店舗数が多いため、通いやすい勤務先を探せることや、さまざまな時間帯で柔軟にシフトを組める点もポイントです。
調理補助や管理栄養士
調理補助は、調理する人がスムーズに業務できるよう補助する仕事です。具体的な業務には、調理場の清掃や食器・器具の準備、食材の下処理などが挙げられます。調理補助に特別な資格は必要ありません。未経験でも始められるうえ、主婦としてのスキルを活かせる点が魅力です。さらに、一定の実務経験を積むなどの条件を満たせば、調理師も目指せます。
また、調理補助と同じく「食」にまつわる職種として、管理栄養士もおすすめです。超高齢化社会と言われる日本において、栄養指導や食事の管理を行う管理栄養士の資格があることは、仕事を続けるうえで大きな強みになるでしょう。
子どもの預け先や家族の協力体制
小さな子どものいる家庭の場合、職場を探す前に、まずは子どもの預け先を確保することが大切です。保育園の空き状況を確認し、入園が難しい場合は実家に頼るなど、別の預け先を探す必要があります。また、子どもがすでに学校や幼稚園に通っている場合も、いざというときに預かり保育や学童を利用できるようにしておきましょう。
また、家族の協力を得ることが重要です。働き方を家族で話し合いましょう。家族全員が協力し合うことで、新しい生活をスムーズに始められます。