
「今日のお昼、何にしよう…」
夏休みに入ると、そんなため息が毎日こぼれてしまう方も多いのではないでしょうか。
子どもが家にいる時間が長い夏休みは、3食の献立を考えるだけでもひと苦労。特にお昼ごはんは、同じメニューばかりでは飽きてしまうし、暑さや偏食で食欲が落ちやすいのも悩みどころです。
「簡単に済ませたいけれど、栄養も大事にしたい」。そんな想いを抱える方へ、管理栄養士の視点から、手軽に作れて子どもが喜ぶ夏休みランチのヒントや作り置きレシピをご紹介します。
夏休みのお昼ごはん、どうして大変?
毎日の献立に悩む理由
夏休みは学校給食がなくなり、毎日のお昼ごはんを用意しなければいけません。朝ごはんを片付けたと思ったら、もう「お昼なに?」と聞かれてしまう…。同じメニューばかりだと子どもが飽きてしまい、食べてくれないこともあります。献立のバリエーションを考えるのは、想像以上に負担です。
栄養バランスと手軽さの両立がむずかしい
「簡単に済ませたいけれど、栄養も気になる」というのは多くの方の共通の悩みです。暑さで食欲が落ちる季節でも、成長期の子どもにはしっかり栄養をとってほしいもの。偏食や好き嫌いもあって、手軽さとバランスの両立は一筋縄ではいきません。
仕事・家事・育児の両立で時間が足りない
在宅勤務や家事の合間に食事を準備するのは大変です。買い物や片付けも含めると、あっという間に一日が過ぎてしまいます。「時間がない」「余裕がない」と感じるのは、決してあなただけではありません。
夏休みランチの基本ポイント
主食・主菜・副菜でバランスを整える
ランチも「主食・主菜・副菜」を意識することで、自然と栄養バランスが整います。ごはんやパン、麺類の主食に、たんぱく質がとれるおかず、野菜を添えるだけでOK。難しく考えず「ワンプレートに3色そろえる」くらいの気持ちで大丈夫です。
夏バテ対策に冷たいメニューも活用
暑さで食欲が落ちるときは、冷たい麺やサラダごはんがおすすめ。冷やし豚しゃぶやマリネなど、ひんやりした味つけも取り入れてみましょう。
冷凍・作り置きで負担を減らす
余裕があるときにまとめて作っておくと、平日のお昼がぐっとラクになります。下味冷凍や小分け保存も便利です。
子どもが喜ぶ!簡単・時短レシピ例
ここでは「ちょっと目新しいけど簡単」で「子どもが喜ぶ」メニューをご紹介します。
1. ささみと枝豆のレモン風味混ぜごはん

材料(2人分)
温かいごはん 茶碗2杯分
鶏ささみ 2本
冷凍枝豆 1/3カップ
塩 少々
レモン汁 小さじ1
白ごま 適量
作り方
①ささみはレンジで加熱し、ほぐす
②枝豆は解凍する
③ごはんに材料を混ぜて盛る
ポイント💡
レモンの香りで夏でもさっぱり。
2. 豆腐とひき肉のとろみそぼろ丼

材料(2人分)
鶏ひき肉 150g
絹ごし豆腐 1/2丁
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
片栗粉 小さじ1(水大さじ1で溶く)
ごはん 茶碗2杯分
作り方
①材料を混ぜてレンジで加熱
②水溶き片栗粉を加えとろみをつける
③ごはんにかける
ポイント💡
やさしい味で食べやすい一品。
3. 焼きとうもろこしのバター醤油パスタ

材料(2人分)
スパゲッティ 160g
とうもろこし 1本
バター 10g
しょうゆ 小さじ2
塩・こしょう 各少々
作り方
①とうもろこしを炒める
②パスタをゆでて炒め合わせる
ポイント💡
香ばしい風味で子どもが大好き。
4. 鮭とコーンのクリームサンド

材料(2人分)
食パン 2枚
鮭フレーク 大さじ2
コーン缶 大さじ2
クリームチーズ 大さじ1
マヨネーズ 小さじ2
作り方
①具を混ぜてパンに塗る
ポイント💡
冷たいままでも美味しい栄養満点サンド。
5. 冷やし豚しゃぶのごまだれそうめん

材料(2人分)
そうめん 2束
豚しゃぶ肉 100g
きゅうり 1/2本
ごまだれ 適量
作り方
①そうめんをゆでて冷やす
②豚しゃぶをさっとゆでる
③具をのせてごまだれをかける
ポイント💡
食欲がない日にもおすすめ。
前日に準備できる作り置き3選
1. 鶏むね肉の塩麹漬け焼き

材料
鶏むね肉 1枚
塩麹 大さじ2
作り方
①塩麹に漬け込む
②フライパンで焼く
ポイント💡
冷めてもやわらかくお弁当にも。
2. トマトとツナの和風マリネ

材料
ミニトマト 10個
ツナ缶 1缶
しょうゆ 小さじ1
酢 小さじ2
ごま油 小さじ1
作り方
①具を混ぜて冷蔵庫で冷やす
ポイント💡
副菜に便利なさっぱりおかず。
3. じゃがいもと枝豆のカレーサラダ

材料
じゃがいも 2個
枝豆 1/3カップ
マヨネーズ 大さじ2
カレー粉 小さじ1/2
作り方
①じゃがいもをゆでてつぶす
②枝豆と調味料を混ぜる
ポイント💡
ほんのりカレー味で食べやすい。
上手に作り置きするコツと注意点
保存期間と保存方法
冷蔵保存は2〜3日、冷凍は2週間を目安にしましょう。粗熱をしっかり取ってから保存することが大切です。
食中毒予防のポイント
夏は食中毒が起きやすい時期。手洗いを徹底し、再加熱は十分に。清潔な容器を使うのも忘れずに。
夏休みランチづくりをラクにするヒント
1週間の献立をざっくり立てる
曜日ごとにメインを決めておくと迷わずに済みます。
市販品や冷凍食品も取り入れる
全部を手作りにしなくてOK。組み合わせ次第で立派なランチに。
完璧を目指さないことも大切
「頑張りすぎなくて大丈夫」。一番大切なのは、家族で楽しく食べることです。
夏休みランチは「手軽に・楽しく」が合言葉
夏休みのお昼ごはんは毎日のことだからこそ負担を感じやすいもの。
でも、ちょっとした工夫や作り置きで気持ちに余裕が生まれます。
「手軽に・楽しく」を合言葉に、夏休みのランチタイムが家族の笑顔で満たされますように。