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無理しない備蓄生活。「ローリングストック」で食費も手間も減らせる理由

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無理しない備蓄生活。「ローリングストック」で食費も手間も減らせる理由

毎日バタバタと過ぎていく中で、
「気づいたら冷蔵庫が空っぽ」「子どもが急に熱を出して買い物に行けない」
——そんな経験、ありませんか?

備えが大事なのはわかっていても、
非常食をそろえたり、防災グッズを詰めたり…となると、
「正直そこまで手が回らない…」と感じるママも多いはず。

そんな方にこそ知ってほしいのが、「ローリングストック」という備え方。
特別なことをしなくても、いつもの買い物やごはん作りの中で
“もしも”に備えられる、やさしい備蓄の方法です。

しかもこの方法、実は食費のムダも減らせて、手間もラクになるというメリットつき。
災害対策だけでなく、日々の暮らしをちょっとラクにしてくれる考え方でもあるんです。

この記事では、子育て中でも無理なく続けられるローリングストックの基本と、うれしい効果、
そして続けるためのコツをわかりやすくご紹介します。

ローリングストックってなに?防災だけじゃない、その魅力

備蓄=特別なこと?ローリングストックは「ふだん」の延長にある

「備蓄」と聞くと、防災リュックに詰め込む非常食や、段ボールに詰まったカンパンを想像する方も多いのではないでしょうか。けれども、ローリングストックはもっと日常的で身近な備え方です。

やり方はとてもシンプルで、「普段から食べているものを少し多めに買い置きしておき、使ったら新しく補充する」——たったこれだけ。特別な準備や知識は必要なく、いつもの買い物に“備え”の視点を少し加えるだけで始められます。

防災のためだけに非常食を用意しても、気づいたら賞味期限が切れていた…という声もよく聞きますよね。ローリングストックは「日常の中で食べて入れ替える」スタイルなので、ムダなく自然に、続けられるのが魅力です。

非常時にも“いつものごはん”がある安心感

子どもがいると、いつも通りにごはんが用意できないときの不安は大きいもの。急な発熱や外出できない状況、あるいは地震や停電などの非常時——そんなときこそ、ローリングストックが力を発揮します。

いつも食べ慣れているごはんやおやつが手元にあると、子どもも大人も気持ちが落ち着きやすくなります。特に小さな子どもは環境の変化に敏感なので、「いつもの味」がそばにあることは大きな安心材料になります。

また、アレルギーや離乳食期のお子さんがいるご家庭にとっては、「何を備えておくか」の選択も重要。ローリングストックなら、家庭ごとのニーズに合わせて食品を選べるのもメリットのひとつです。

「無理しない」ローリングストックの基本ステップ

まずは家にある食品を見直すところから

ローリングストックを始めるにあたって、最初にするべきことは「今、家にどんな食品があるか」を把握すること。棚の奥にある缶詰、冷凍庫のレトルト、乾物類…使いそびれている食材が意外と眠っているかもしれません。

これらを一度リストアップしてみるだけでも、自分の家庭に合ったストックの方向性が見えてきます。買い足しはその後でもOK。まずは「いま持っているもの」に目を向けるところから、気軽にスタートしましょう。

1つ買ったら1つ補充。買い足しルールを決めるとラク

日々の買い物の中で、「使った分を補充する」というシンプルなルールを決めておくと、自然とストックが回るようになります。たとえば、缶詰やレトルトカレーなど、日常的に使うものを“多めにストック”しておくと便利です。

このサイクルが回るようになると、特別な備蓄日や大量購入の手間も不要に。買い物リストに「ストック補充枠」をつくるのもおすすめです。家計に無理なく取り入れられる方法で、自分なりの仕組みを作っていきましょう。

冷蔵庫や棚の中も“ちょっとだけ備蓄目線”で使ってみる

「ここは冷蔵庫用」「ここはストック用」と完全に分けて考えなくても大丈夫。ふだん使う収納スペースの中に、“ちょっと多めに置いておく食品”を意識的に置いてみるだけでも、立派なローリングストックになります。

たとえば、パスタや乾麺、レトルトごはん、フリーズドライの味噌汁などは日常でもよく使う&保存がきくアイテム。使用頻度の高いものほど回しやすく、続けやすいのでおすすめです。

子育て家庭にうれしい!ローリングストックの“3つのメリット”

食費のムダが減る(買いすぎ・賞味期限切れを防げる)

「安いから」「いつか使うかも」と買って、そのまま忘れてしまう食品。気づいたら賞味期限が切れていて泣く泣く処分…そんな経験、ありませんか?

ローリングストックは“使うこと前提”の備蓄なので、日々の食事に活用しながら自然に入れ替えができます。結果的に賞味期限切れによるロスが減り、食費のムダも減らせるというメリットにつながります。

急な予定変更や体調不良でも「なんとかなる」安心感

子どもが急に熱を出したり、天気が悪くて買い物に行けなかったり、予想外のことが起こるのが子育ての日常。そんなときでも、ストックがあることで「とりあえず今日はこれでしのげる」という安心感が生まれます。

また、自分が体調を崩したときにも、家族の食事を用意できる最低限の備えがあることで、精神的なゆとりにもつながります。

災害時にも“子どもが食べられるもの”が確保できて安心

非常時にこそ、子どもに安心できる食事を用意したいもの。ローリングストックなら、普段から食べ慣れているものを備えておくことができるので、いざというときにも慌てずにすみます。

とくにアレルギー対応食品や、乳幼児向けのレトルト・おやつなどは災害時に入手困難になることも。家庭に合わせたストックができることは、子育て世代にとって大きな安心材料です。

これなら続けられる!ストック食品選びと活用のコツ

おすすめは「日常で食べているもの」+「ちょっと保存がきくもの

ローリングストックに向いているのは、「よく使う」「常温で保存できる」「賞味期限がある程度長い」食品です。たとえば:

  • パスタやうどんなどの乾麺
  • レトルトカレーやパウチのおかず
  • ツナ缶・大豆の水煮缶・焼き鳥缶など
  • フリーズドライの味噌汁やスープ
  • おにぎり用のふりかけや海苔
  • 冷凍野菜や冷凍ごはん

こうした食品を「いつもの食事に使いながら」回すのがローリングストックの基本です。

収納と賞味期限管理は“ざっくり”でもOK

「ちゃんと管理しないと続かないかも…」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、実はざっくりで大丈夫。

例えば、収納ボックスに「賞味期限○月まで」とざっくりラベリングしたり、先入れ先出しを意識したりするだけで、ラクに続けられる工夫ができます。アプリやスマホのメモを活用するのもおすすめです。

買い物リストに「ストック補充」も組み込むとムダがない

いつも買っている定番食品の中に、「これはストック分も買う」と決めておくと、買い物がスムーズになります。たとえば、「ツナ缶は使ったら1個補充」「レトルトカレーは4個キープ」といったルールづけが効果的です。

無理なく習慣化するコツは、“買い物のついで”に補充すること。忙しい毎日でもストレスなく続けられるポイントです。

「日常の中にちょっとの備え」を。食と心にゆとりを生むローリングストック

ローリングストックは、「特別な人のための防災」ではなく、誰にでもできる、やさしい備え方です。
子どもと自分を守るために、そして毎日の暮らしをちょっとラクにするために、無理なくできる備蓄から始めてみませんか?

大切なのは、「ちゃんとやること」ではなく、「できる範囲で続けること」。
日常の中に“少しの余裕”をつくるだけで、心にもゆとりが生まれます。

明日のために、今日からちょっと備えてみる——
そんな一歩が、あなたと家族の安心につながりますように。

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