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栄養のある食べ物ランキング 主婦と子どものための栄養知識

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栄養のある食べ物ランキング 主婦と子どものための栄養知識

栄養は、私たちの体を動かすエネルギーであり、健康維持に欠かせない重要な要素です。
正しい栄養知識は家庭の健康を守る鍵となります。

適切な栄養を摂ることで、子どもの身体的発達だけでなく、脳の発達や免疫機能の向上にも大きく貢献します。
また、子育て中は自分自身の健康がおろそかになりがちですが、栄養の知識を持つことで、自身の健康維持にも気を配ることができます。

そこでこの記事では、「栄養のある食べ物ランキング」をご紹介します。

栄養素の種類と必要摂取目安

食べ物に含まれる「栄養素」は、体の健康を維持するための“材料”であり、“燃料”でもあります。

特に、子どもの成長を支えるためには、栄養素をバランスよく、適量摂取することが重要です。
基本的な栄養素の種類と役割を知っておくことは、日々の献立づくりに大きな助けとなるでしょう。

三大栄養素(エネルギー源になる栄養素)

三大栄養素には、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物(糖質)」があります。

たんぱく質

筋肉や内臓、肌、髪など、体のほとんどを構成する素材です。
発育や、体調管理、代謝向上に欠かせません。

【目安摂取量】
・子ども(6~7歳):30g/日
・成人女性(18~64歳):40g前後/日
・成人男性(18~64歳):65g前後/日

脂質

エネルギー源になるほか、細胞膜やホルモンの材料にもなります。
摂りすぎはNGですが、育ち盛りの子どもには必要です。

【目安摂取量】総エネルギーの20~30%
・子ども(6~8歳):40~60 g/日
・成人女性(18~49歳):約45~70 g/日
・成人男性(18~49歳):: 約65~90 g/日

炭水化物(糖質)

脳のエネルギー源としても重要です。
ごはんパン麺類など、主食からしっかり摂りましょう。

【目安摂取量】※総エネルギー摂取量の50~65%
・子ども(6~7歳):156~263g/日
・成人女性(18~69歳):225~293g前後/日
・成人男性(18~69歳):275~358g前後/日

ビタミン類

体の調子を整えるためには、ビタミン類を摂取することも重要です。

【list】
・ビタミンA:目や皮膚の健康、免疫力アップに。にんじんやほうれん草に豊富。
・ビタミンB群:疲労回復や代謝をサポート。豚肉や納豆、卵などに。
・ビタミンC:抗酸化作用・免疫力アップ。果物やブロッコリーから摂取。
・ビタミンD:骨の健康に。魚類や卵、日光浴も大切。

【目安摂取量】
種類によって異なりますが、基本的には「1日3食のバランス食」で自然に摂れる量が基準になります。

ミネラル類

骨や血液などの材料となるミネラル類を摂取することも、健康のためには重要です。 主要なミネラルとして、カルシウム、鉄分、亜鉛の目安摂取量をご紹介します。

カルシウム

カルシウムは、骨と歯の材料となります。
成長期の子どもは特に多めに摂らせましょう。
牛乳小魚小松菜などに豊富に含まれています。

【目安摂取量】
・子ども(6~7歳):600mg/日
・成人女性(18~74歳):650mg/日
・成人男性(30~74歳):750mg/日

鉄分

鉄分は血液の材料となります。
特に、女性と子どもは不足しやすいため注意が必要です。
レバーあさり豆類などが鉄分を豊富に含む優秀食材です。

【目安摂取量】
・子ども(6~7歳):約6.5mg/日
・成人女性(18~64歳):6.5~10.5mg/日(妊娠中はさらに多く必要)
・成人男性(18~64歳):7.5mg/日

亜鉛

亜鉛は、免疫力と味覚の維持に重要な役割を果たします。
肉類魚介類チーズなどから摂取できます。

通常の食事では心配ありませんが、過剰に摂取すると吐き気や嘔吐、腹痛、低血圧などの中毒症状が出ることがあるため、注意が必要です。

【目安摂取量】
・子ども(6~7歳):3.0~3.5mg/日
・成人女性(30~49歳):6.5mg/日
・成人男性(18~74歳):8.0mg/日

食物繊維

食物繊維は、腸内環境を整えてくれるため、便秘予防や生活習慣病のリスク軽減に効果的です。
野菜きのこ海藻などに多く含まれます。

【目安摂取量】
・子ども(6~7歳):約9~10g/日
・成人女性(15~74歳):約18g以上/日
・成人男性(30~64歳):約22g以上/日

栄養のある食べ物ランキングベスト10(総合栄養スコアによる)

栄養バランスのとれた食生活を送るには、どのような食材を日々の食卓に取り入れれば良いのでしょうか?
ここでは、複数の栄養素をバランスよく含む「栄養のある食べ物ベスト10を、総合栄養スコアを参考にランキング形式でご紹介します。

第1位:納豆

発酵食品であり、植物性たんぱく質・ビタミンK・食物繊維が豊富な納豆
免疫力向上や腸内環境の改善に効果的で、朝食にも取り入れやすい一品です。

そのまま食べるだけでなく、炒め物やチャーハンに加えたりするのもおすすめです。

第2位:卵

卵は「完全栄養食品」とも呼ばれ、たんぱく質・ビタミン・ミネラルがバランスよく含まれています。

ゆで卵、卵焼き、目玉焼き、オムレツ、親子丼など、どんな料理にも使いやすい万能選手です。

冷凍保存できる卵焼きを作り置きしておくと便利です。

第3位:ブロッコリー

ブロッコリーは、ビタミンC・カリウム・葉酸が豊富に含まれており、抗酸化作用や貧血予防にも効果が期待できます。

茹でてサラダに、炒め物の彩りに、お弁当のおかずにも活用できます。
冷凍のカットブロッコリーを常備しておけば、時短調理にもつながり、忙しいときにも便利です。

第4位:鮭(さけ)

鮭にはDHAやEPAといった良質な脂質が豊富に含まれており、脳の働きをサポートし、子どもの成長にも適しています。

焼き鮭としておにぎりやお弁当に、ホイル焼きやグラタン、炊き込みごはんにも使えます。
骨取り済みのパックや缶詰を使えば調理も手軽です。

第5位:ヨーグルト

ヨーグルトにはカルシウム・たんぱく質・乳酸菌が含まれ腸内環境を整える助けになります。
おやつやデザートとしても人気で、子どもも食べやすいのが魅力です。

朝食やおやつにそのまま食べるのはもちろん、フルーツやジャムを加えたり、カレーやスープの隠し味にも使えます。
砂糖なしのプレーンタイプを選ぶのがおすすめです。

第6位:豆腐

良質なたんぱく源であり、低カロリー・低脂質な豆腐。
日常的に取り入れやすい和食食材で、胃腸にやさしく、離乳食や介護食としても定番です。

冷ややっこや味噌汁に入れるだけでなく、炒め物やグラタンの具材、おやつ(豆腐ドーナツ)にも応用可能です。

第7位:小松菜

カルシウム・鉄分・ビタミン類が豊富な小松菜。
特に、鉄分は女性や子どもに必要不可欠で、貧血予防にぴったりです。

味噌汁やお浸しなどで手軽に摂取できます。
ほかにも、炒め物、ナムル、スムージーなど、さまざまな料理に活用できます。
冷凍保存も可能なので、使い切りやすい食材です。

第8位:さつまいも

食物繊維が豊富便秘予防に効果的なさつまいも。
自然な甘みがあり、スイーツやおやつ代わりにもなる万能食材です。
蒸し芋、お味噌汁の具材、グラタン、さつまいもごはんなど、幅広く活用できます。

冷凍保存にも向いているため、スティック状にしておやつとして冷凍保存しておくのもおすすめです。

第9位:牛乳

カルシウムの代表格で、骨の成長には欠かせません。
コップ1杯で栄養がしっかり補えるため、子どもの朝食やおやつタイムにも最適。

そのまま飲むのはもちろん、シリアルにかけたり、ミルクスープやグラタン、ホワイトソースなどにも活用できます。

第10位:アーモンド

ビタミンE・マグネシウム・食物繊維が含まれ、アンチエイジング効果も期待できるアーモンド。
少量でも栄養価が高く、間食として取り入れるのに適しています。

そのまま食べるのもOK。
ヨーグルトやグラノーラにトッピングしたり、お菓子やパンに加えたりすると、食感も楽しくなります。

子どもにもおすすめ!栄養価の高い食べ物

成長期の子どもにとって、日々の食事は「身体をつくる材料」であり「学びを支えるエネルギー源」でもあります。

特に幼稚園から小学校に上がるタイミングは、体の基礎が整い始め、学力や集中力が伸びていく重要な時期。
そんな時期だからこそ、毎日の食事に取り入れたい栄養価の高い食材を厳選してご紹介します。

鶏むね肉(皮なし)

鶏むね肉は高たんぱく・低脂質で、成長ホルモンの分泌を促すトリプトファン」も含まれています。
やわらかくて噛みやすいので、小さな子どもにも食べやすい食材です。

しらす

しらすは、カルシウムやDHAが豊富で、骨の形成と脳の発達に良い食材です。
ごはんにのせるだけで手軽に栄養をプラスできるため、忙しい朝やお弁当にもおすすめです。

かぼちゃ

ビタミンA・C・Eやカリウムが豊富で、免疫力アップや風邪予防にぴったりです。
甘みがあって子どもが好む味なので、スープや煮物、マッシュしてサラダにも使えます。

バナナ

エネルギー源として即効性があり、ビタミンB6・カリウム・食物繊維も含まれています。
朝食やおやつ、外出時の持ち歩きにも最適で、子どもの活動をしっかりサポートしてくれます。

にんじん

ベータカロテン(体内でビタミンAに変化)が豊富で、視力維持や皮膚の健康を保つ効果があります。
きんぴらやスープにしたり、スティック状にしてそのまま食べたりと、調理法や形を変えて飽きずに食べられる工夫をすることがポイントです。

忙しい主婦の味方!時短で栄養が摂れる食材

朝から晩までフル稼働の主婦にとって、「時間がないけれど、栄養もしっかり摂りたい」という希望は切実な願いでしょう。

そこで注目したいのが、手軽に調理できて栄養価も高い時短食材です。
利用しやすい時短食材を5つご紹介します。

ツナ缶(ノンオイルタイプ)

常温保存ができて、開けてすぐ使えるのがツナ缶の最大の魅力。
たんぱく質や鉄分を効率的に摂れ、サラダ、混ぜご飯、炒め物などに幅広く活用できます。
特に、カロリーが低く、アレンジしやすいノンオイルタイプがおすすめです。

サバ缶(水煮)

DHAやEPAを豊富に含み、脳や血管の健康に良いサバを手軽に取り入れられるのがサバ缶(水煮)です。
そのままでも食べられ、味噌煮やトマト煮風のアレンジも簡単なので、おすすめです。

ミックスビーンズ(水煮・パウチ)

豆類は栄養満点だけど調理に時間がかかる…。
そんなときはパウチタイプのミックスビーンズが便利です。たんぱく質・食物繊維・ミネラルがバランスよく含まれています。

冷凍野菜ミックス

にんじんやいんげん、とうもろこしなどの色とりどりの野菜がカット済みでパッキングされている冷凍野菜ミックスは、炒め物やスープに入れるだけで一品が完成するので、手軽に野菜を取り入れられます。

チーズ

カルシウムやたんぱく質が凝縮された発酵食品であるチーズ。
個包装タイプなら、持ち運びや保存も楽です。
朝食やおやつにプラスするだけで、栄養の底上げになります。

まとめ

健康を守るためには、「何を食べるか」を見直すことが大切です。
今回ご紹介した「栄養のある食べ物ランキング」では、納豆や卵、ブロッコリーなど、日常的に取り入れやすく、栄養価の高い食材を厳選しました。
加えて、子どもにおすすめの栄養食品や、忙しい主婦でも無理なく続けられる時短食材も紹介しました。

ポイントは、無理なく「バランスよく」食材を取り入れること。

毎日完璧な献立を目指す必要はなく、できる範囲で少しずつ栄養意識を高めていくことが、家族の健康維持と食習慣の改善につながります。

これから仕事復帰を考える主婦の方にとっても、効率的な栄養管理は日々の暮らしをスムーズにし、自分自身の健康や家族の笑顔につながる大きな一歩になります。
この記事が、皆さんの食生活を見直すヒントとなれば幸いです。

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