管理栄養士が選ぶ!“高コスパ×栄養満点”のおすすめ食材
目次 「節約したい、でも栄養はちゃんととりたい!」そんな思い、ありませんか? 物価高の今、食費をどう...
舩木 龍一
「子どもにもっと食に興味を持ってほしいな…」
「好き嫌いが多くて毎日のごはんづくりが大変…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実はそのモヤモヤ、ちょっとした“親子クッキング”がきっかけで、スッとラクになることがあるんです。
一緒に野菜を洗ったり、型抜きをしてもらったり――ほんの少し手伝ってもらうだけで、子どもが食べ物に関心を持ったり、「これ、自分が作ったんだよ!」と嬉しそうに食べてくれたり。
特別な知識や技術がなくても大丈夫。食育って、毎日のごはん作りの中で自然にできることなんです。
この記事では、「忙しくてもムリなくできる親子クッキング」や、「実際にやってみてよかった食育のアイデア」を、体験談も交えてご紹介します。
「食育」と聞くと、なんだか難しそうに感じるかもしれません。でも実は、とても身近で日常的なもの。農林水産省では、「食育」を“生きる上での基本であり、知育・徳育・体育の基礎となるべきもの”と定義しています。
つまり、「食べることを通じて、心と体の健康を育てること」。それは、決して特別な教室やプログラムの中だけで行うものではなく、毎日のごはんやおやつの時間の中でも自然にできるものなんです。
たとえば、「今日はお味噌汁に何が入ってる?」と話しかけてみたり、「にんじんってどんな形だっけ?」と一緒に触ってみたり。ほんの少しの関わりで、子どもたちは“食べること”に興味を持ち、自分の体とのつながりを意識し始めます。
料理を一緒にすることには、実はたくさんの“学び”が詰まっています。食材の名前や色・形・香りにふれ、手先を動かし、加熱による変化や味付けを体験する…。五感をフルに使う「生きた学び」こそが、親子クッキングの魅力です。
また、自分で関わった料理には自然と興味を持ち、苦手な食材にもチャレンジしやすくなるというメリットも。「自分が作った!」という達成感は、食べる喜びを深めてくれます。
子どもの年齢に応じて「できること」は変わります。大切なのは「無理にやらせないこと」と「できたことを思いきり褒めること」。以下は年齢別の一例です:
「うちの子、まだ早いかな…」と思っても、まずはキッチンに立たせてみるだけでもOK。道具に触れたり、匂いをかいだりするところから、ゆっくり慣れていきましょう。
親子クッキングというと、手間がかかる印象があるかもしれません。でも、忙しい日でもできる工夫はあります。
“切る・焼く”などの工程は大人が担当し、子どもには「最後のひと手間」をお願いするだけでも十分。「一緒にやった」体験が、なによりの食育になります。
親子クッキングがうまくいくコツは、「うまくできたか」よりも「楽しめたか」。正解を求めすぎず、自由な発想や発言を温かく受け止めることが大切です。
たとえば…
子どもの「やってみたい」をうまく引き出し、「できた!」を実感させてあげること。それが、次のやる気にもつながります。
ある日、3歳の息子と「おにぎり作り」に挑戦したというママのエピソード。
ラップにごはんをのせて、小さな手でぎゅっぎゅっとにぎってもらうだけ。最初はごはんが手についたり、うまく丸まらなかったりで、途中で投げ出すかも…と心配していたそうです。
でも、「これ、◯◯くんが作ったの?」と家族に聞かれると、息子さんはちょっぴり照れながらも得意げな表情。普段は食が細い子だったのに、自分でにぎったおにぎりを最後までペロリ。
「完璧な形じゃなくてもいい。ごはんを通して、こんなふうに子どもの成長を感じられるとは思っていませんでした」と語ってくれました。
4歳の娘さんと卵焼きを作ったという別のママ。焼くときに焦げてしまい、娘さんはしょんぼり。「どうすればよかった?」と一緒に考えたことで、火加減の学びや再挑戦への意欲につながったそうです。
ちょっと焦げた卵焼きでも、家族みんなで笑って囲んだ食卓は、きっとかけがえのない思い出になったことでしょう。
食べることは、健康のためだけでなく、“生きる力”そのもの。栄養を考える、感謝する、自分の体を大切にする――そのすべてが、日々の食体験を通じて自然と育っていきます。
ママ自身が食を楽しむ姿も、子どもにとっての大切な学び。「食って楽しい」「家族って温かい」――そんな気持ちを伝えていきたいですね。
週に一度、10分でもOK。「一緒に作る」「一緒に食べる」体験は、子どもにとって大きな意味を持ちます。
そんな日常の中で積み重なる“食の記憶”は、きっと子どもの未来を支える力になります。
「食育って大切だと思うけど、むずかしそう…」
そんなふうに思っていた方こそ、まずは“親子クッキング”から始めてみませんか?
大切なのは、正しく教えることでも、手間をかけることでもありません。
子どもと一緒に過ごす“今この時間”を、食を通して楽しむこと。
あなたのごはん作りが、子どもの未来につながる。
そう思えるきっかけになれたら、うれしいです。