夏野菜の価格、今後どうなる?2025年8月の最新動向と栄養士の節約ヒント

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舩木 龍一

B!

2025年8月の主要野菜の価格動向と今後の見通しを詳しく解説します。 夏真っ盛りの8月、スーパーで買い物をする中で「野菜が高くなってきたかも?」「いつ頃安くなるの?」と感じることはありませんか?
この時期は、猛暑や雨不足などの天候不順が野菜の生育に影響しやすく、価格が平年より高めに推移するケースも少なくありません。

特に、栄養バランスを意識して献立を考える栄養士や、暑さで食欲が落ちがちな家族の健康を気づかう主婦層にとって、野菜の価格は日々の買い物に直結する大事なテーマです。
本記事では、2025年8月の野菜の主産地の生育状況をもとに、今後の見通しをわかりやすく解説。高騰しやすい野菜の代替案や、お得に選ぶヒントもあわせてご紹介します。

野菜の価格変動に振り回されず、かしこく・おいしく・健康的に夏を乗り切るための参考にしてください。

主要な野菜の価格の見通し(2025年8月編)

農林水産省HPを参考に(「野菜の生育状況及び価格見通し(令和7年8月)について」、2025年8月4日閲覧)、2025年8月の主要な野菜の価格の見通しについてまとめました。

だいこん〈主産地:北海道(59%)、青森(28%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:主産地において、高温、干ばつの影響により生育不良等がみられ、8月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。

にんじん〈主産地:北海道(92%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:青森県産主体の出荷から、北海道産主体の出荷へと切り替わる。北海道産は3月の低温、4月から5月の曇天、5月以降の高温干ばつの影響により、細物傾向となっている。8月の出荷数量はやや平年を下回り、価格はやや平年を上回って推移する見込み。

はくさい〈主産地:長野(96%)〉

8月の価格の見通し:平年を下回って推移

理由:長野県産は気温高適度な降雨の影響により、生育は順調。8月の出荷数量はやや平年を上回り、価格は平年を下回って推移する見込み。

キャベツ〈主産地:群馬(69%)、岩手(15%)〉

8月の価格の見通し:
◇8月前半…平年を下回って推移
◇8月後半…平年並みで推移

理由:群馬県産は気温高適度な降雨の影響により生育は順調であり、大玉傾向。岩手県産は高温干ばつの影響により生育不良。全体として8月前半は出荷数量が多く価格は下落、後半は平年並み。

ほうれん草〈主産地:群馬(41%)、栃木(39%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:高温干ばつの影響で生育不良がみられ、出荷数量がやや平年を下回る見込み。

ねぎ〈主産地:茨城(27%)、秋田(19%)、北海道(16%)、青森(12%)〉

8月の価格の見通し:平年並みで推移

理由:茨城・秋田・北海道産は干ばつ傾向だが大幅減少なし。青森県産は高温干ばつにより生育不良。全体では平年並み。

レタス〈主産地:長野(86%)、群馬(12%)〉

8月の価格の見通し:
◇8月前半…平年を下回って推移
◇8月後半…平年並みで推移

理由:長野県産は生育良好で大玉傾向、群馬県産は生育不良。全体として前半は価格下落、後半は平年並み。

きゅうり〈主産地:福島(47%)、岩手(18%)、秋田(11%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:初期の低温曇天高温干ばつにより生育不良。出荷量減少により価格上昇。

なす〈主産地:群馬(43%)、茨城(23%)、栃木(22%)〉

8月の価格の見通し:
◇8月前半…平年並みで推移
◇8月後半…やや平年を上回って推移

理由:前半は出荷安定、後半は茨城・栃木の干ばつ影響で減少し価格上昇

トマト〈主産地:北海道(25%)、福島(18%)、群馬(14%)、青森(12%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:高温により生育不良がみられ、出荷量減少から価格上昇。

ピーマン〈主産地:岩手(51%)、茨城(17%)、福島(15%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:高温干ばつによる生育不良が主産地全体で影響。出荷量が減少し価格上昇。

じゃがいも〈主産地:北海道(92%)〉

8月の価格の見通し:
◇8月前半…平年並みで推移
◇8月後半…やや平年を上回って推移

理由:高温干ばつ小玉傾向。後半は出荷量減少により価格上昇。

さといも〈主産地:千葉(80%)〉

8月の価格の見通し:平年を上回って推移

理由:出荷が切り替わる中、生育順調な千葉県産により安定供給が見込まれる。

たまねぎ〈主産地:北海道(82%)、兵庫(9%)〉

8月の価格の見通し:平年並みで推移

理由:生育順調で、兵庫県産も在庫潤沢のため出荷安定。

ブロッコリー〈主産地:北海道(73%)、長野(21%)〉

8月の価格の見通し:やや平年を上回って推移

理由:北海道産に生育不良あり、出荷量減少により価格やや上昇。

価格が上昇している野菜と代替食材

価格が下落している野菜の簡単レシピ

はくさいと豚バラの重ね蒸し

材料(2~3人分)

作り方

  1. はくさいを洗い水気を切る。
  2. 耐熱皿に交互に重ねる。
  3. 酒をふり、600W約6〜7分加熱。
  4. 塩・こしょうし、ポン酢でいただく。

レタスとツナのごまマヨサラダ

材料(2人分)

作り方

  1. レタスをちぎって水にさらす。
  2. ツナの油を切る。
  3. 調味料と和える。

キャベツのカレー風味きんぴら

材料(2~3人分)

作り方

  1. キャベツざく切り、にんじん千切り。
  2. ごま油で炒める。
  3. 調味料で仕上げる。

夏野菜を上手に選んで、おいしく節約

2025年8月は、猛暑や日照不足などの影響により、野菜の価格が例年以上に不安定になっています。高値が続く野菜は代替食材を取り入れ、値下がりしている野菜は下処理や冷凍保存で、賢く家計を守りましょう。

夏野菜には、暑さで疲れた体をリフレッシュさせる栄養がたっぷり含まれています。旬の恵みを無理なく食卓に取り入れて、おいしさと健康を両立した夏の食生活を楽しんでみてください。

今後も天候や市場動向に注目しながら、日々の献立づくりに役立つ情報やレシピを参考に、無理なく続けられる節約&健康習慣を目指しましょう。

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